Afterglow (CD)
¥1,650
SOLD OUT
発表:2007年09月14日
<afterglow に寄せて>
音楽活動を本格的にスタートさせようと準備していた頃、「myspace」というオリジナル曲をアップロード出来るSNSがオープンした。
あの頃、ミュージシャンは皆、myspaceで楽曲を自由に披露し、それをファンや、レーベル関係者たちが聴いて、アーティスト同士もそれぞれメールで直接連絡を取り合えるという、それまでは考えられない世界が始まっていた。
僕がデモトラックをmyspaceにアップロードした時、いくつかの連絡があった。
nujabesさん、KITCHEN.LABEL、no.9さん、そして"schole"というレーベル。
彼らはまだ大学生で、「これから音楽レーベルをスタートし、試しに小数枚でアルバムを作りたい。レーベル代表アーティストakira kosemuraと共同名義のスプリット・アルバムをすぐにリリースしたいので、今あるデモ曲をください」と言われたので、まだCDをリリースしたことのなかった僕は嬉しく思い、ひとまずその時にサンプラーで作っていたインストデモ曲をあるだけすぐに渡した。
アルバムを世に出すということがどういうことなのか、僕は何もわかっていなかったのだ。
けれど、彼らは連絡をくれた中で誰よりもアクションが早く、言葉は若者たちの熱意に溢れていた。
作っていたギターアルペジオを渡し、小瀬村くんがビートを加えて「afterglow」という曲になった。
彼のピアノアルペジオに僕がピアノメロディを乗せて「azure」という曲になった。コラボレーションしたのはこの2曲。
アルバムはそれぞれのソロ曲が一曲ずつ交互に並ぶ構成となっているが、ジャケットにはaとhというそれぞれの名前の頭文字だけで記載されているので、どちらの曲なのかわからず、その後、交錯して覚えられて感想をもらうことも多かった。彼もあったはずだろう。そんなデザインも自作の若者時代ならではだったのかも知れない。
試しに、とデモアルバムのようなイメージでリリースしてしまった作品だったが、ありがたいことに10年以上経った今でもプレスを繰り返して販売され続けている。しかし僕の楽曲のクオリティには反省すべき点も多く、CDを世に出すということはどういうことなのか、出発点として今でもこのアルバムに学びは多い。
フレッシュなスタートなはずなのに、いきなり「夏の終わり」という叙情的なアルバムテーマが、この頃から根底にあるのはおもしろい。
haruka nakamura
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akira kosemura と haruka nakamura によるスプリット/コラボレーショナルバム。
全編が夏の終わりを彷彿とさせる淡いサウンドで彩られる。
TRACKLIST
1.azure
2.calm
3.garden
4.delight
5.drizzle
6.haze
7.plus
8.graf
9.nostalgia
10.afterglow